こんばんは、きくちゃんです。
SNSでぼーっと
ネタを探していたら
ちょっとかっこいいヨーグルトのCMが
流れてきたんですよね。
そこでこう言うわけです。
「高吸収タンパク質配合」
って。
いつもなら
そのまま聞き流していたと思います。
でも、その日は
なぜか引っかかりました。
いや待てよ、と。
吸収しないと意味がないって言うけど
じゃあ他のたんぱく質は
そんなに吸収されにくいのか?
このヨーグルトの高吸収って
プロテインや鶏むね肉と
何が違うんだ?
ここが気になったんですよね。
もちろん
その商品が悪いという話ではありません。
脂質が少なくて
たんぱく質を10g前後とれるなら
普通に便利な食品です。
ただ
「高吸収」という言葉だけで
すごそうに見えるのは
少し注意した方がいいと思っています。
たんぱく質で先に見るのは
吸収率だけではありません。
1日の総量。
1回量。
分配。
食事全体。
続けやすさ。
そのうえで
必要なら吸収スピードや
アミノ酸の話を見る。
この順番です。
この記事では
「吸収しないと意味がない」
という話を
どこまで気にすればいいのか。
吸収率より先に
何を見るべきなのかを整理します。
今回はこの順番で見ます。
- 高吸収タンパク質とは何の話か
- 吸収される・されないで見すぎない理由
- 先に見るべき総量、1回量、分配
- ロイシンと筋たんぱく質合成の話
- 高たんぱく食品をどう使うか
- プロテイン選びへ進む前に見ること
「高吸収だからすごい」
で止まらずに
自分の食事でどう使うかまで
見ていきます。
「高吸収タンパク質」ってそもそも何の話?
まず大前提です。
腸の状態が大きく崩れていない人であれば
一般的なたんぱく質食品は
多くの場合
ちゃんと消化・吸収されます。
ホエイ。
卵。
肉。
魚。
大豆。
ヨーグルト。
もちろん
細かく見れば違いはあります。
ただ
広告から受ける印象ほど
「これは吸収されるけど
これはほとんど吸収されない」
みたいな極端な話ではありません。
だから
鶏むね肉だって
「吸収しないと意味がない!」
と言えるわけです。笑
そこまで強く言われると
いや、それはそうなんやけど
となります。
たとえば
ホエイプロテインは
牛乳由来のたんぱく質を
加工したものです。
牛乳由来だから吸収されるけど
食品のたんぱく質は吸収されない
という話ではありません。
違いが出やすいのは
このあたりです。
- どんな形で体に入るか
- 胃から出る速さがどうか
- 血中アミノ酸の上がり方がどうか
- 1回量が十分か
- 必須アミノ酸やロイシンがどれくらいあるか
つまり
まず見るべきなのは
吸収するか、しないか
という二択ではありません。
どれくらいの量が入っているか。
どのくらいの速さで入るのか。
筋肉づくりに使いやすい条件が
そろっているか。
ここを見る方が近いです。
「吸収率」は、いきなり最初に見る話ではありません
ここが
この記事で一番伝えたいところです。
たんぱく質の摂取で
先に見る順番があります。
- 1日の総量が足りているか
- 1回の量が少なすぎないか
- 朝昼夜にある程度ばらけているか
- その食品が続けやすいか
- ロイシン量やアミノ酸組成はどうか
- 必要なら、食品の形や吸収スピードまで見る
広告が強く押してくるのは
だいたい6番あたりです。
高吸収。
吸収が速い。
体に届きやすい。
こういう言葉ですね。
もちろん
吸収スピードや食品の形が
まったく関係ないとは言いません。
ただ
1日の総量が足りていない。
1回量が少なすぎる。
朝はゼロ、夜だけドン。
食事として続かない。
この状態で
吸収スピードだけ気にしても
優先順位としては前後します。
たとえるなら
雨漏りしている家で
カーテンの色だけ
真剣に選んでいるようなものです。
カーテンも大事です。
でも
先に屋根を見たくなりますよね。笑
高吸収のヨーグルトを1個食べることより
1日トータルのたんぱく質が
足りているかどうか。
まずはそこです。
吸収率は大事です。
でも
最初に見る場所ではありません。
1日の総量が足りないと、細かい吸収率の話に進みにくい
たんぱく質でまず見るのは
1日の総量です。
たとえば
減量中で筋肉をなるべく守りたい人が
1日120gくらいを目安にしているとします。
でも実際の食事では
朝がコーヒーだけ。
昼がパンとサラダ。
夜に肉を少し。
これで
1日60〜70gくらいしか入っていない。
この状態で
「高吸収かどうか」
だけを気にしても
先に見る場所が違います。
足りていないなら
まず足りない分を埋める必要があります。
吸収率を見に行く前に
そもそも材料が足りているか。
ここです。
筋肉の材料になるアミノ酸は
体の中で魔法のように
無限に出てくるわけではありません。
食事から入ってくる量が少なければ
筋肉づくりや維持の条件も
弱くなります。
だから
たんぱく質の話では
まず1日合計を見ます。
高吸収かどうかは
その後です。
1回量が少なすぎると、反応を作りにくいことがあります
次に見るのは
1回量です。
1日の総量が同じなら
全部まとめて夜に食べてもいいのか。
ここは
完全に同じとは言いにくいです。
Aretaらの研究では
レジスタンストレーニング後に
同じ総量のホエイを
分け方で比べています。
具体的には
12時間の回復中に
80gのホエイを
- 10gずつ8回
- 20gずつ4回
- 40gずつ2回
という形で摂取させました。
その結果
20gずつ4回に分けた条件で
筋たんぱく質合成の反応が
最も高かったと報告されています。
筋たんぱく質合成は
筋肉のたんぱく質を作る反応のことです。
筋肉を増やす、守る話の
ひとつの材料として見ます。
ただし
この研究は
若い男性が運動後にホエイを摂ったときの
短期の反応を見た研究です。
長期の筋肥大や
全員の生活に
そのまま当てはまる話ではありません。
でも
少なくとも
全部まとめれば同じ
とも言いにくい。
細かく刻めば刻むほど有利
とも言いにくい。
ある程度の量を
何回かに分けて入れる方が
筋肉づくりの反応としては
見やすいということです。
日常で考えるなら
毎食まったく完璧にする必要はありません。
ただ
朝はゼロ。
昼も少ない。
夜だけ大量。
こういう形よりは
朝昼夜にある程度ばらけている方が
扱いやすいです。
ロイシンはスイッチの一部として見る
ここで出てくるのが
ロイシンです。
ロイシンは
必須アミノ酸のひとつです。
必須アミノ酸は
体の中で十分に作れないため
食事からとる必要があるアミノ酸です。
ロイシンは
筋たんぱく質合成を進める反応に
関わる重要なアミノ酸として
よく出てきます。
専門的には
mTORC1という経路の活性化に関わります。
mTORC1は
筋肉づくりの反応を進める
信号のようなものです。
つまり簡単に言うと
ロイシンは
筋肉を作る反応が動き出すときの
スイッチの一部として見られます。
だから
少量のたんぱく質を
何十回にも分けて入れると
1回ごとの刺激が弱くなりやすいです。
逆に
ある程度まとまった量を
数回に分けた方が
反応を作りやすい場面があります。
「材料をちびちび流し込めばいい」
というより
「動きやすい条件のときに
ある程度の量をまとめて入れる」
方が近いイメージです。
ただし
ここもロイシンだけ見ればいい
という話ではありません。
1日の総量。
1回量。
食事全体。
筋トレ。
睡眠。
この土台があって
その上でロイシンやアミノ酸組成を見ます。
ロイシンだけを足せば
すべて解決するわけではありません。
高たんぱくヨーグルトはどう使う?
では
高たんぱくヨーグルトは
どう見ればいいのか。
僕は
悪い食品とは思っていません。
脂質が少なく
たんぱく質が10〜13g前後入るなら
普通に便利です。
朝食に足す。
間食として使う。
甘いお菓子の代わりに使う。
プロテインが苦手な人が使う。
こういう使い方なら
かなり現実的です。
ただ
これ1個だけで
筋肉づくりに十分な1回量か
というと
そこは別で考えます。
たんぱく質10〜13g前後は
補助としては便利です。
でも
筋トレ後の食事として
それだけで十分かは
その人の体格や食事全体によります。
だから
高たんぱくヨーグルトを見るときは
こう考えると使いやすいです。
- 足りない分を少し足す食品
- 間食の質を上げる食品
- 甘いものの置き換えに使える食品
- でも、主食事のたんぱく質を全部任せるものではない
高吸収だからすごい
ではなく
自分の1日のたんぱく質設計の中で
どこに入れるか。
ここで見ます。
吸収スピードが大事になる場面もある
ここまで
吸収率や吸収スピードを
最初に見すぎない方がいい
という話をしました。
ただ
吸収スピードが
まったく関係ないという話ではありません。
たとえば
運動後に食事まで時間が空く人。
朝に固形物が入りにくい人。
高齢で食事量が少ない人。
胃腸の状態に合わせて
重たい食品を避けたい人。
こういう場面では
飲みやすさや消化の軽さが
役に立つことがあります。
ホエイプロテインのように
比較的使いやすい食品を選ぶ意味もあります。
ただし
それでも順番は変わりません。
まず
必要量。
次に
不足分。
そのあとに
種類、形、タイミング。
吸収スピードは
土台ができた後に見ると
意味が出やすいです。
広告で見るべきところ
高吸収。
速い吸収。
効率よく届く。
こういう言葉を見ると
なんとなく良さそうに感じます。
でも
その前に裏面を見たいです。
まず見るのは
このあたりです。
- 1個あたりのたんぱく質量
- カロリー
- 糖質量
- 脂質量
- 食事全体でどこに入るか
- 続けられる値段か
たとえば
たんぱく質10gの商品なら
それは10gとして見ます。
高吸収と書かれていても
1日の必要量が120gで
食事全体が70gしかないなら
まだ足りません。
逆に
食事で十分に入っている人が
高吸収という言葉だけで
毎日追加すれば
カロリーの上乗せになります。
商品名や広告の言葉より
自分の食事の中で
どの役割を持つのか。
ここを見ます。
よくある誤解
吸収率が高い食品を選べば、それだけで筋肉に良いですか?
それだけでは決まりません。
吸収率や吸収スピードは
要素のひとつです。
でも
1日の総量、1回量、分配、筋トレ
食事全体の方が先です。
鶏むね肉や卵より、プロテインの方が上ですか?
目的によります。
プロテインは
たんぱく質を補いやすい便利な食品です。
でも
食材には
たんぱく質以外の栄養や満腹感もあります。
まず食事を土台にして
足りない分をプロテインで埋める
という見方が使いやすいです。
1日分を夜にまとめて食べてもいいですか?
何も食べないよりは
総量が入る意味はあります。
ただ
筋肉づくりの反応を考えるなら
ある程度の量を
何回かに分ける方が
理にかなっています。
朝昼夜で
完全に同じ量にする必要はありませんが
夜だけに大きく偏るよりは
分けて入れる方が扱いやすいです。
ロイシンだけ足せばいいですか?
そういう話ではありません。
ロイシンは大事ですが
筋肉づくりには
他の必須アミノ酸や
全体のたんぱく質量も必要です。
ロイシンだけを見すぎるより
まずは良質なたんぱく質食品を
必要量に近づける方が先です。
まとめ
高吸収タンパク質という言葉は
たしかに目を引きます。
でも
たんぱく質で最初に見るのは
吸収率だけではありません。
まず見るのは
1日の総量です。
次に
1回量。
そして
朝昼夜にある程度ばらけているか。
そのうえで
続けやすさ、ロイシン量、アミノ酸組成
食品の形や吸収スピードを見ます。
高たんぱくヨーグルトも
プロテインも
鶏むね肉も
卵も
それぞれ使い方があります。
どれが絶対に上
というより
自分の食事の中で
どこを埋めるのかが大事です。
高吸収だから選ぶ
ではなく
自分の必要量と不足分を見たうえで
使うかどうかを決める。
この順番で見た方が
広告の強い言葉に振り回されにくいと思います。
次に読むなら
ここまでが
たんぱく質の吸収率と
筋たんぱく質合成の考え方です。
この記事では
吸収するか、しないか
という二択ではなく
総量、1回量、分配、ロイシン量
食品の形や吸収スピードを
どの順番で見るかを整理しました。
ここまで読んで
「吸収率は分かったけど
じゃあ自分は何g必要で
足りない分をどう埋めればいいの?」
となった人は
次はこちらが近いです👇
こちらでは
自分に必要なたんぱく質量
食事で足りない分
プロテインの種類
飲むタイミングまで
順番に決められるようにまとめています。
吸収率だけで迷う前に
まずは
自分の必要量と不足分を見た方が
判断しやすくなります。
たんぱく質そのものの基礎から見たい人は
こちらもどうぞ👇
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参考文献・参考資料
Areta JL, Burke LM, Ross ML, et al. Timing and distribution of protein ingestion during prolonged recovery from resistance exercise alters myofibrillar protein synthesis. J Physiol. 2013;591(9):2319-2331.
急性試験。若年男性を対象に、レジスタンストレーニング後の回復中に同じ総量のホエイを異なる分配で摂取させ、筋たんぱく質合成反応を比較。20gずつ4回に分けた条件が有利でしたが、短期反応の研究であり、長期の筋肥大を直接示すものではありません。
Moore DR, Robinson MJ, Fry JL, et al. Ingested protein dose response of muscle and albumin protein synthesis after resistance exercise in young men. Am J Clin Nutr. 2009;89(1):161-168.
急性試験。若年男性で、抵抗運動後のたんぱく質摂取量と筋たんぱく質合成反応を検討。1回量の考え方の参考になります。
Witard OC, Jackman SR, Breen L, et al. Myofibrillar muscle protein synthesis rates subsequent to a meal in response to increasing doses of whey protein at rest and after resistance exercise. Am J Clin Nutr. 2014;99(1):86-95.
急性試験。ホエイ摂取量と筋たんぱく質合成反応を検討。20g前後で十分な反応が見られる場面がある一方、体格や運動内容によって必要量は変わります。
Macnaughton LS, Wardle SL, Witard OC, et al. The response of muscle protein synthesis following whole-body resistance exercise is greater following 40 g than 20 g of ingested whey protein. Physiol Rep. 2016;4(15):e12893.
急性試験。全身抵抗運動後に20gと40gのホエイ摂取を比較し、40gの方が筋たんぱく質合成反応が大きかった研究。大きい筋群を使う運動や体格によって1回量の見方が変わる可能性があります。
Jäger R, Kerksick CM, Campbell BI, et al. International Society of Sports Nutrition Position Stand: protein and exercise. J Int Soc Sports Nutr. 2017;14:20.
ポジションスタンド。運動する人のたんぱく質摂取量、1回量、タイミング、種類の考え方の土台として参照。
FAO Expert Consultation. Dietary protein quality evaluation in human nutrition. FAO Food and Nutrition Paper 92. 2013.
国際機関の報告書。たんぱく質の質、アミノ酸組成、消化性評価の土台として参照。
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