脂質は、減らせば減らすほど
いいわけじゃないんですよね。
 
 
 
かといって、気にしなくていい
栄養素でもなくて。
 
 
 
ダイエットで大事なのは
脂質そのものを敵にすることではなく
「どこで増えすぎているか」を見つけて
過剰な分だけ削ることだと思います。
 
 
 
ゼロに近づける発想で進めると
別のところで食事設計が
崩れやすくなります。
 
 

はじめに

 
以前、ローファットダイエットを
やったことがあるんですけど
 
 
 
鶏むねの皮はわかるとして
ドレッシングにこんなに入ってるの?
って結構びびりましたw
 
 
 
しかもコンビニで「ロカボ!」って
売ってる商品とか
糖質オフを謳ってるプロテインバーとか
裏面見ると脂質が意外と高かったりして。
 
 
 
「どこに入ってるかわからない」が
脂質のやっかいなところだと思います。
 
 

脂質がダイエットで問題になりやすい理由

 
脂質は1gあたり9kcalです。
糖質・たんぱく質の4kcalと比べると
同じ重さでもエネルギーが
ずいぶん変わります。
 
 
 
たとえば油は
大さじ1杯でだいたい120kcal前後あります。
ほんの少し使ったつもりでも
回数が積み重なると意外と大きいんですよ。
 
 
 
しかも脂質は
見えにくい形で入ってくるのがやっかいです。

  • 揚げてある、炒めてある
  • ソースやドレッシングに入っている
  • 生地に練り込まれている
  • 外食で調理の過程に使われている
  • カフェラテやフラペチーノのような飲み物
  • ナッツのように「体に良さそう」で食べすぎやすいもの

白米やパンの量だけ気にしていても
実際には脂質側で帳尻が狂っていることは
よくあります。
 
 
 
「見た目ではそんなに食べていないのに
思ったより総摂取量が高い」
 
 
 
このズレを作りやすいのが
脂質の特徴だと思います。
 
 

低脂質にしすぎると何が起きるか

 
ここで極端に走ると
うまくいかないことが増えます。
 
 
 
脂質は、細胞膜の構成・必須脂肪酸の供給・
脂溶性ビタミンの吸収に関わります。
体にとって必要な栄養素なので
ゼロに近づけること自体が
目的にはなりません。
 
 
 
日本人の食事摂取基準でも
脂質は総エネルギーの20〜30%が
目標量とされています。
 
 
 
実際、ローファットをやってたとき
食事の満足感が落ちた気がしたんですよね。
 
 
 
「食べた!」っていう感覚が薄くなって
なんか物足りないというか。
 
 
 
脂質はおいしさや満足感にも関わるので
極端に減らすと
「食べたのに落ち着かない」という状態に
なりやすいんだと思います。
 
 
 
すると反動で菓子・間食・主食の食べ足しが増えて
「脂質を減らしたはずなのに
別のところで増える」ということは
普通に起きます。
 
 
 
人によっては肌の乾燥、髪のパサつき
疲れやすさ、女性では月経異常に
つながるような無理な食事になることもあります。
 
 
 
「とにかく削る」は
安全な設計とは言えないと思います。
 
 

まず疑うべき「見えない脂質」

 
脂質を見直すとき
先に疑う価値が高いのはこのあたりです。
 
 
 
1. 調理で足している油やバター
 
焼く・炒める・仕上げに回しかける。
この積み重ねだけで
1日の摂取量はかなり変わります。
 
 
 
2. ドレッシング、マヨネーズ、ソース
 
「サラダだから軽い」と思っていたら
ドレッシングで増えていた、はよくあります。
主食や主菜より
こっちで脂質が跳ねていることは
珍しくないです。
 
 
 
3. 菓子パン、スイーツ、揚げ物
 
脂質と糖質が一緒に多くなりやすく
満腹感のわりに
エネルギーが高くなりやすいです。
 
 
 
4. 外食の見えない油
 
炒め油、揚げ油、ソース、肉の脂、乳脂肪。
家で作るより
想像以上に入っていることがあります。
 
 
 
5. 飲み物と「健康そうな間食」
 
カフェラテ、フラペチーノ、濃厚なスムージー
ナッツの食べすぎ。
 
 
 
あと見落としやすいのが
「糖質オフ」「ロカボ」と書いてある商品です。
糖質を下げた分
脂質で補っている商品は結構あるので
裏面を確認する習慣は持っておいた方がいいと思います。
 
 
 
主菜の肉や魚を少し気にするより
ドレッシング・炒め物の油・
何となく食べた菓子パンの方が
話が早いことはかなりあります。
 
 

逆に、全部敵にしなくていい場所

 
魚、卵、乳製品、肉の主菜まで
「脂質があるから全部ダメ」と扱うのは
乱暴だと思います。
 
 
 
問題になりやすいのは
総量が増えすぎることや
飽和脂肪酸が多い食品に偏ることです。
 
 
 
脂身の多い肉や加工食品に
寄りすぎる食事は見直す価値がありますが
魚の脂・卵・適量の乳製品まで
まとめて切る必要はありません。
 
 
 
特に魚に多いn-3系脂肪酸のように
質の面で残す意味がある脂質もあります。
 
 
 
それに主菜を怖がりすぎると
今度はたんぱく質まで不足しやすくなります。
ダイエット中にそこを崩すと
食事設計全体が不安定になりますよね。
 
 
 
脂質を減らしたいときほど
「何を消すか」だけでなく
「何は残すか」を決める方が大事だと思います。
 
 

脂質の調整、家計に例えると

 
家計が苦しいとき
まず見直すのは
毎日の食材全部を削ることではなく
無駄に高いサブスクや
なくても困らない出費の方ですよね。
 
 
 
脂質もこれと同じで
卵や魚みたいな必要経費まで消すのではなく
まずはソース・揚げ物・菓子パン・調理油みたいな
「知らないうちに膨らみやすい出費」を整理する。
 
 
 
この順番の方が
食事は回しやすいです。
 
 

よくある誤解

 
「脂質は少ないほどいい」
 
多すぎれば総摂取量が上がりやすいですが
少なすぎても満足感の低下や
反動につながりやすくなります。
 
 
 
「糖質だけ見ていればいい」
 
実際には白米やパンより
見えない脂質の足し算で
停滞している人はかなりいます。
主食だけを悪者にすると
原因を外しやすいです。
 
 
 
「低脂質にすれば勝手に痩せる」
 
体重が動くかどうかは
最終的には食事全体で決まります。
脂質を減らしても
そのぶん間食や別の食事で
帳尻が狂えば停滞します。
 
 
 
「良質な脂質ならいくら食べてもいい」
 
ナッツやオリーブオイルのように
質が良いとされる食品でも
エネルギーが消えるわけではありません。
「質」と「量」は別で見た方がいいです。
 
 

どう整理すればいいか

 
見る順番はこうです。
 
 
 
① まず、明らかに増えている場所を探す
調理油、ソース、揚げ物、菓子パン
外食の油、ロカボ・糖質オフ商品の脂質を疑います。
 
 
 
② 見えない油を意識して減らす
「脂質をゼロにする」ではなく
「過剰分を削る」で考えます。
 
 
 
③ 主菜は消さない
魚、卵、肉、乳製品まで全部削ると
別のところが崩れやすくなります。
 
 
 
④ 脂質の「量」だけでなく「質」も見る
脂身の多い肉や加工食品に偏りすぎていないか
魚や卵を必要以上に消していないかを確認します。
 
 
 
⑤ たんぱく質と主食も一緒に見る
脂質だけで食事全体は決まりません。
PFC全体で見る方がズレにくいです。
 
 
 
⑥ 低脂質にしたのに空腹で崩れるなら削りすぎを疑う
続かない設計は
数字上きれいでも実際には弱いです。
 
 

1週間だけ試すなら

 
いきなり全部やらなくて大丈夫です。
まずは1週間、どれかひとつで十分だと思います。

  • 炒め油を毎回なんとなく使うのをやめる
  • ドレッシングやマヨネーズを半分にする
  • 揚げ物の頻度を少し下げる
  • 菓子パンを毎日食べているなら回数を減らす
  • カフェラテや甘い飲み物の回数を見直す
  • ナッツを袋のまま食べず、小分けにする
  • 糖質オフ商品の裏面を一度確認してみる
  • 主菜は減らしすぎず、まずは「足している油」から触る

このくらいでも
脂質の過剰分は意外と動きます。
 
 

まとめ

 
脂質は
ただ減らせばいい栄養素ではありません。
 
 
 
多すぎると
総摂取カロリーが上がりやすい。
 
 
 
でも切りすぎると
満足感、続けやすさ、食事の質が
別の形で崩れやすくなります。
 
 
 
だから大事なのは
脂質を悪者にすることではなく
増えすぎている場所を見つけることです。
 
 
 
先に見るなら
このあたりです。
 

  • 調理油
  • ソース
  • ドレッシング
  • 揚げ物
  • 菓子パン
  • 外食の見えない油
  • ロカボ商品の脂質
     
    一方で
    魚、卵、肉、乳製品のような主菜まで
    まとめて消す必要はありません。
     
     
     
    脂質を減らしたいときほど
    「何を消すか」だけではなく
    「何は残すか」も一緒に決めた方がいいです。
     
     
     
    ゼロに近づけるのではなく
    必要な分は残して
    余計に増えている分だけ削る。
     
     
     
    この考え方の方が
    日常の食事では回しやすいと思います。
     
     
     

次に読むなら

ここまでが

脂質をどこまで減らすかの整理です。

この記事では

脂質を全部悪者にするのではなく

増えすぎている場所を見つけて

必要な脂質は残す話をしました。

ここまで読んで

「じゃあ自分は脂質を何gにすればいいの?」

「たんぱく質や炭水化物とのバランスはどう決めればいいの?」

となった人は

次はこちらが近いです。

→

こちらでは

自分の体重、活動量、減量幅から

スタートのカロリーとPFCを決めて

脂質をどこまで下げるか

残りの炭水化物をどれくらい使えるか

2週間後にどこを修正するかまで扱っています。

脂質だけを見ていると

食事全体の配分が見えにくくなります。

P、F、Cをまとめて決めたい人は

PFCの記事から入ると

かなり迷いにくいと思います。

迷ったら

プロフィールの案内記事から

今の悩みに近いものを見てみてください。

読んでくれてありがとうございます。

「なるほど」と思った部分があれば、スキだけでも押してもらえると、次の記事を書く励みになります。

参考文献

WHO. Guideline: saturated fatty acid and trans-fatty acid intake for adults and children. 2023. WHO. Healthy diet. 厚生労働省. 日本人の食事摂取基準. Dietary Guidelines for Americans, 2020–2025. National Academies. Dietary Reference Intakes for Energy, Carbohydrate, Fiber, Fat, Fatty Acids, Cholesterol, Protein, and Amino Acids.