体重計に乗って
昨日より増えている。
それだけで
「あ、太った」
と思ってしまう人は多いと思います。
気持ちは分かります。
ダイエット中の体重って
ただの数字じゃなくて
その日の成績表みたいに
見えてしまうんですよね。
でも僕は
体重を読むときに
まず分けたいことがあります。
体重は
脂肪だけの数字ではありません。
その時点で
体の中にあるもの全部を
まとめて量った数字です。
脂肪。
水分。
グリコーゲン。
胃腸の中身。
筋肉や臓器。
骨。
まだ出ていない便や尿。
全部まとめて
体重計に乗っています。
だから
体重が増えたときに
すぐ脂肪と読むと
判断を間違えやすいです。
この記事では
体重計の数字を
もう少し落ち着いて読むために
体重の中身を分けて見ていきます。
今回はこの順番です。
- 体重計は何を量っているのか
- 体重を4つに分けると見やすい理由
- 水分で体重が動く理由
- グリコーゲンと糖質で体重が動く理由
- 胃腸の中身で体重が動く理由
- 体組成計の数字を信じすぎない理由
- 毎日測るけど毎日判断しない考え方
体重の数字に
毎日振り回されている人ほど
まずここを分けておくと
かなり楽になると思います。
体重計は、脂肪の点数を
出しているわけではありません
まず
体重計が見ているものを
一回考えてみます。
体重計が量っているのは
体の総重量です。
つまり
体脂肪だけではありません。
その時点で
体の中にあるもの全部です。
ここを間違えると
昨日より1kg増えた
イコール
脂肪が1kg増えた
と読んでしまいます。
でも実際には
そんなに単純ではありません。
たとえば
スーツケースの重さを想像すると
分かりやすいです。
昨日より
スーツケースが1kg重い。
そのとき
中身を見ないまま
「服が1kg増えた」
とは言えませんよね。
水のペットボトルかもしれない。
お土産かもしれない。
まだ荷物を出していないだけかもしれない。
重さだけでは
中身までは分かりません。
体重も同じです。
体重が1kg増えた。
この時点で分かるのは
「体の総重量が1kg増えた」
というところまでです。
それが脂肪なのか。
水分なのか。
グリコーゲンなのか。
胃腸の中身なのか。
そこは
別で見ないと分かりません。
体重は、まず4つで見ると分かりやすいです
体重の中身を
細かく分けようと思えば
いくらでも分けられます。
脂肪量。
除脂肪量。
筋肉。
骨。
臓器。
体水分。
細胞内液。
細胞外液。
こういう話まで行くと
一気に専門寄りになります。
もちろん大事ではあります。
でも
ダイエット中に体重を読むなら
最初からそこまで細かくしなくていいです。
まずは
この4つで見れば十分です。
- 脂肪
- 水分
- グリコーゲン
- 胃腸の中身
この4つで見るだけでも
毎日の体重変動は
かなり読みやすくなります。
脂肪は
基本的にゆっくり動きます。
水分は
かなり早く動きます。
グリコーゲンは
糖質の貯蔵で
体水分とも関係します。
胃腸の中身は
食べた量や便通で
普通に変わります。
この4つを分けずに
全部まとめて
「太った」「痩せた」
と読むから苦しくなります。
体重は大事です。
でも
体重だけを見て
中身を考えないのは
少し危ない読み方です。
脂肪は、1日で大きく増えたり
減ったりしにくい
まず脂肪です。
脂肪は増えます。
食べすぎが続けば
体脂肪は増えます。
ここはぼかしません。
ただ
1日で体重が1kg増えたときに
それを全部脂肪で説明するのは
かなり無理があります。
体脂肪を1kg増やすには
それなりに大きなエネルギー余剰が必要です。
普通の外食1回や
飲み会1回で
翌朝1kg増えたとしても
その全部が脂肪になったとは
読みません。
もちろん
外食や飲み会が何度も続けば
脂肪は増えます。
でも
翌朝の1kgを見て
そのまま脂肪1kgと読むのは早いです。
短期の体重変動には
脂肪以外の成分がかなり混ざります。
自由生活下で
2週間の体重変化の中身を見た研究でも
短期の体重変動には
除脂肪量や体水分の影響が
大きく混ざることが示されています。
つまり
数日〜2週間くらいの体重変化は
脂肪だけで読むとズレやすいです。
脂肪は
数週間から数か月の流れで見ます。
前日比だけで
脂肪の増減を決めない方がいいです。
水分は、かなり早く動きます
次に水分です。
短期の体重変動で
かなり大きいのが水分です。
人の体には
もともと多くの水分があります。
その水分は
食事、塩分、運動、睡眠
ストレス、ホルモン、便通などで
普通に動きます。
たとえば
外食した翌日。
ラーメンを食べた翌日。
飲み会の翌日。
いつもより塩分が多い日。
こういう日は
体が水分を抱えやすくなります。
その結果
翌朝の体重が増えて見えることがあります。
これは
脂肪が急に増えたというより
水分の影響が混ざっている可能性があります。
運動後も同じです。
慣れない筋トレをした。
脚が張っている。
筋肉痛がある。
体がだるい。
こういうときも
回復の過程で
水分の見え方が変わることがあります。
だから
体重が増えた日に
まず見るのは
「昨日脂肪が増えたか」
ではありません。
塩分は多かったか。
外食だったか。
飲酒はあったか。
筋トレ後か。
睡眠不足か。
便通はどうか。
このへんです。
水分は
体重の短期変動を読むうえで
かなり大きな要素です。
グリコーゲンは
糖質と水分の見え方に関わります
次はグリコーゲンです。
グリコーゲンは
体の中に貯めておく糖質のようなものです。
主に筋肉や肝臓に
貯蔵されます。
糖質をしっかり食べると
グリコーゲンが増えやすくなります。
逆に
糖質を大きく減らすと
グリコーゲンは減りやすくなります。
ここで大事なのは
グリコーゲンの増減には
体水分の変化も関わることです。
昔から
グリコーゲンは水分と一緒に貯蔵される
と説明されます。
ただし
「グリコーゲン1gに水3g」
みたいに
いつでも固定の数字として扱うのは
少し言いすぎです。
最近のレビューでも
グリコーゲンと体水分の関係はある一方で
その関係は単純な固定比ではなく
測定法や条件によっても変わるとされています。
つまり簡単に言うと
糖質を増やしたり減らしたりすると
脂肪とは別に
グリコーゲンや水分の影響で
体重が動くことがある
ということです。
だから
糖質を食べた翌日に体重が増えても
「糖質が全部脂肪になった」
とは読みません。
逆に
糖質を減らして体重がすぐ落ちても
「脂肪が一気に減った」
とも読みません。
糖質の増減は
体重の見え方を変えます。
ここを知らないと
糖質を悪者にしすぎたり
短期の体重減少を脂肪減少と見すぎたりします。
糖質そのものを
良い悪いで切る前に
体重の中身を見た方がいいです。
胃腸の中身だけでも
体重は普通に動きます
次は
胃腸の中身です。
これ、地味ですが
かなり大事です。
体重計に乗る時点で
胃や腸の中に何が残っているか。
これだけでも
体重は動きます。
前日に食べた量が多い。
夜遅くに食べた。
食物繊維が多かった。
便秘気味。
便通が遅れている。
水分摂取が少ない。
こういう条件があると
翌朝の体重は増えて見えることがあります。
これは
まだ中にあるだけ
ということもあります。
かなり当たり前の話なんですが
ダイエット中はここを忘れやすいです。
便が出ていない。
前日の食事量が多かった。
胃腸にまだ残っている。
それだけで
体重は変わります。
なのに
それを脂肪と読んでしまうと
無駄に焦ります。
便通が乱れている時期は
体重の見え方も乱れます。
だから
体重が増えた日に見るのは
食べすぎたかどうかだけではありません。
便通はどうか。
胃腸に中身が残っていないか。
測る時間がいつもと違わないか。
ここも見ます。
体組成計の体脂肪率は
条件でブレます
ここも大事です。
家庭用の体組成計で
体脂肪率を見ている人は多いと思います。
僕も
体重だけでなく
体脂肪率を見たい気持ちは分かります。
ただ
家庭用の体組成計の数字は
かなり条件に影響されます。
多くの家庭用体組成計は
BIAという仕組みを使っています。
BIAは
Bioelectrical Impedance Analysisの略です。
簡単に言うと
体に弱い電気を流して
電気の通りやすさから
体水分や除脂肪量、体脂肪率を推定する方法です。
ここで問題になるのが
水分状態です。
体の水分状態が変わると
電気の通り方も変わります。
その結果
体脂肪率の推定値も
動くことがあります。
レビューでも
BIAは水分状態が正常で
対象者に合った推定式を使うことが前提とされ
水分状態が変わっているときの解釈には
注意が必要とされています。
つまり
朝と夜。
運動前と運動後。
入浴前と入浴後。
飲酒の翌日。
脱水気味の日。
むくみが強い日。
こういう条件が変わると
体脂肪率の見え方も変わります。
だから
体組成計で
「昨日より体脂肪率が2%増えた」
みたいに出ても
それをそのまま脂肪が増えたと読むのは
危ないです。
家庭用の体組成計は
絶対値より
同じ条件で測ったときの流れを見るもの
と考えた方が使いやすいです。
同じ時間。
同じ条件。
できれば起床後、トイレ後。
このように条件をそろえて
長い流れで見ます。
単発の体脂肪率に
振り回されすぎない方がいいです。
毎日測る。でも毎日判断しない
体重は
毎日測っていいと思います。
むしろ
体重の流れを見たいなら
毎日同じ条件で測る方が
分かりやすいです。
おすすめは
起床後、トイレ後
できるだけ同じ条件です。
ただし
毎日測ることと
毎日判断することは別です。
ここをごちゃまぜにすると
体重計に振り回されます。
昨日より増えた。
食事を抜く。
昨日より減った。
安心して食べる。
また増える。
焦る。
こうなると
体重管理がかなりしんどくなります。
毎日の体重には
水分、塩分、糖質、便通
運動後の回復、睡眠、測定条件が
普通に混ざります。
だから
前日比は記録として使う。
判断は
数日〜7日前後の流れで見る。
この分け方が大事です。
7日平均だけが
唯一の正解という話ではありません。
でも
前日比だけで一喜一憂するよりは
かなり読み間違いが減ります。
体重を測らない方がいい
という話ではありません。
数字の読み方を間違えないことが
大事なんです。
体重が増えた日に確認すること
体重が増えた日は
すぐ食事を抜く前に
次の順番で見ます。
前日に外食や塩分が多くなかったか
ラーメン、居酒屋、焼肉
加工食品、惣菜、スナック。
こういう日は
塩分や食事量の影響で
水分や胃腸の中身が増えやすいです。
翌朝の増加を
すぐ脂肪と読まない方がいいです。
糖質量が急に変わっていないか
前日だけ糖質が多かった。
逆に糖質を急に減らした。
この場合
グリコーゲンや体水分の影響で
体重が動くことがあります。
糖質で太った
糖質で脂肪が落ちた
とすぐ決めない方がいいです。
筋トレや慣れない運動をしていないか
強めの筋トレ。
久しぶりの運動。
長時間歩いた。
脚が張っている。
筋肉痛がある。
こういうときは
回復の過程で
体重が見えにくくなることがあります。
便通はどうか
便秘気味。
食物繊維を増やした。
水分が少ない。
夜遅くに食べた。
こういうときは
胃腸の中身で体重が動きます。
睡眠不足やストレスはないか
寝不足やストレスがあると
食欲、便通、水分の見え方が
乱れやすくなります。
体重だけでなく
生活の崩れも一緒に見ます。
体重を読むときの基本ルール
体重を読むときは
このくらいで考えると
かなり扱いやすくなります。
- 体重は脂肪だけの数字ではない
- 前日比だけで太ったとは決めない
- 1日単位の増減は水分や中身を先に疑う
- 糖質の増減は体水分にも関わる
- 便通や食事タイミングも見る
- 体組成計の体脂肪率は条件でブレる
- 毎日測っても、判断は流れで見る
これを知っているだけで
体重計との付き合い方は
かなり変わります。
数字を見ないのではなく
数字を読めるようにする。
僕としては
ここがダイエットでかなり大事だと思っています。
よくある誤解
体重が増えたら、脂肪が増えたということですか?
そうとは限りません。
短期の体重変動には
水分、グリコーゲン、胃腸の中身
便通、運動後の回復などが混ざります。
脂肪が増えることはありますが
前日比だけで脂肪と決めるのは早いです。
糖質を抜いたら体重が落ちました。脂肪が落ちたんですか?
一部は脂肪かもしれません。
でも
糖質を減らした直後の体重減少には
グリコーゲンや体水分の変化が
混ざることがあります。
なので
短期の減少を全部脂肪と読むのは
注意が必要です。
体脂肪率が毎日変わります。信じていいですか?
家庭用の体組成計は
水分状態や測定条件の影響を受けます。
単発の数値より
同じ条件で測ったときの流れを見る方が
使いやすいです。
毎日体重を測るのは良くないですか?
人によります。
毎日測ること自体が悪いというより
毎日その数字で判断してしまうことが
問題になりやすいです。
測るのは毎日。
判断は流れ。
この分け方ができるなら
毎日の体重測定は
かなり使える材料になります。
まとめ
体重は
脂肪だけの数字ではありません。
その時点で
体の中にあるもの全部の合計です。
脂肪。
水分。
グリコーゲン。
胃腸の中身。
筋肉や臓器。
骨。
便や尿。
これらが全部まとまって
体重計に出ています。
だから
昨日より1kg増えたからといって
すぐ脂肪が1kg増えたとは読みません。
短期の体重変動では
水分、グリコーゲン、胃腸の中身
便通、塩分、運動後の回復が
かなり関わります。
体重計は大事です。
でも
体重計の数字だけで
中身まで決めつけない方がいいです。
毎日測る。
でも毎日判断しない。
前日比は記録。
判断は数日〜7日前後の流れ。
この見方に変えるだけで
体重計に振り回されることは
かなり減ると思います。
数字を捨てるのではなく
数字の中身を分けて読む。
体重管理では
ここがかなり大事です。
次に読むなら
ここまでが
体重の中身の話です。
体重は脂肪だけではなく
水分、グリコーゲン、胃腸の中身でも
普通に動きます。
ここまで読んで
「じゃあ実際に1kg増えた日は
何から確認すればいいの?」
と思った人はこちらをどうぞ👇
体重の見方だけでなく
食事、PFC、活動量、停滞したときの確認順まで
まとめて見たい人はこちらです👇
体重が増えた日に
毎回その場の感情で
食事や運動を変えてしまう人は
先に確認順を持っておいた方が
迷いにくいと思います。
迷ったらプロフィールからどうぞ。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
整理された・参考になったと思ったら
スキを押してもらえると励みになります!
参考文献・参考資料
Hall KD, Heymsfield SB, Kemnitz JW, Klein S, Schoeller DA, Speakman JR. Energy balance and its components: implications for body weight regulation. Am J Clin Nutr. 2012;95(4):989-994.
レビュー。体重変化とエネルギー収支の基本的な考え方として参照。体重変化を短期の数字だけで単純に読まないための土台。
Bhutani S, Kahn E, Tasali E, Schoeller DA. Composition of two-week change in body weight under unrestricted free-living conditions. Physiol Rep. 2017;5(13):e13336.
自由生活下のヒト研究。2週間程度の短期体重変動には、体水分や除脂肪量の影響が大きく混ざることを示した研究。短期変動をそのまま脂肪変化と読まないための参考。
Shiose K, Takahashi H, Yamada Y. Muscle Glycogen Assessment and Relationship with Body Hydration Status: A Narrative Review. Nutrients. 2022;15(1):155.
ナラティブレビュー。筋グリコーゲン評価と体水分との関係を整理した論文。グリコーゲンと水分の関係はあるが、単純な固定比として扱いすぎない前提で参照。
Kyle UG, Bosaeus I, De Lorenzo AD, et al. Bioelectrical impedance analysis—part I: review of principles and methods. Clin Nutr. 2004;23(5):1226-1243.
レビュー。BIAの原理、前提、限界を整理した論文。BIAは水分状態や対象者に合った推定式などの影響を受けるため、家庭用体組成計の数値は単発ではなく同条件での流れとして見るのが安全。
#ダイエット #体重管理 #体重変動 #体組成 #水分 #健康情報監査