ダイエット情報を見たとき、僕が先に確認している3つ

朝、SNSを開くと、こんな話が流れてきます。

「糖質は悪だ。減らせ!」

「脂質は太る。減らせ!!!」

「痩せたいなら有酸素です!」

「プロテインは筋トレ後30分以内に飲め!!」

「低GI食品を選びましょう♡」

……結局どうしたらええねんッ!!、という話なんですけど(笑)

しかも厄介なのが、一個ずつ読むと全部それっぽいんですよね….。

僕も昔はそうでした。

あ、これ良さそうじゃん!

じゃあこれもやった方がいいのか??

こっちの方が効率いいのか??

じゃあ次はこれも足すか…..。

情報を見つけるたびに、やることを増やしていました。

でも今思うと、その前に

答えられない といけないことがあったんです。

【自分は1日、何をどれくらい食べているのか??】

ここすら分かっていないのに

「え? 糖質は低GIの方がいい?」

「筋トレ後30分以内にプロテイン???」

「有酸素は何分から脂肪燃焼なの???」

みたいな話をしていたんです….。

僕の感覚では、これはもう
足し算・引き算が曖昧なまま 掛け算・割り算へ進んでいる状態です。

低GIの話まで行くと、ほぼ因数分解ですね(笑)

この記事では、ダイエット法をもう一つ増やすのではなく
僕が新しいダイエット情報を見たときに


先に確認している3つを整理します。

① 自分は今どうなっている?

② その数字は、本当に何を表している?

③ この情報、そもそも判断できるだけの材料が揃っている?


①と②は、今日から自分でできます。

③は、自分で調べる話ではありません。
「まだ判断できないな」と気づくための基準です。

ここは後で詳しく書きますね。

① まず「自分はどうなっている?」を見る

たとえば「糖質を減らせ」と言われたとしますね?

でも、その前に確認したいのは
自分は1日どれくらい糖質を食べていたのか? です。

「脂質を減らせ」も同じです。

自分は脂質を何g摂っていたのか。

タンパク質は、そもそも足りているのか?

糖質か脂質か、どちらかを悪者にしたい話ではありません。

そもそも12か月の比較で
低脂質と低炭水化物のあいだに体重減少の差がほとんど出なかった
という大きめの研究もあります(Gardner 2018)。

どちらが正解かを当てにいくより
自分が今どっちに寄っているかを見た方が早いです。

ここが見えて初めて

「あ、自分は脂質がかなり多かったんだな」

「糖質を削る前に、まずここか」

「この人が糖質を減らせと言っているのは、こういう意味か」

と、情報の意味が見えてくるんですね~。

プロテインも同じです

「筋トレ前に飲むのがいいのか」

「筋トレ後30分以内なのか」

「寝る前がいいのか」

こういう話、気になりますよね(笑) 昔の僕も気にしていました。

でも、その前に確認することがあります。

そもそも自分は1日にタンパク質が何g必要なのか?
今の食事から何g摂れているのか?

ここが分からないまま「前30分?後30分?」だけ考えていても
順番が逆なんですよね! わかりますか??

たとえば、1日に120g必要な人が
食事も合わせて70gしか摂れていないとします。

完璧なタイミングを狙う前に
まず不足している50gをどう埋めるかを考えたい。

逆に、食事だけで十分摂れているなら
追加のプロテインが要らないこともあります。

タイミングに意味がない、という話ではありません。

ただ、総量とタイミングを比べたとき
まず効いてくるのは総量の方だと整理されています(Wirth 2020)。

順番としては

必要量 → 今摂れている量 → 不足量 → そのあとタイミング

です。

僕が昔気づけていなかったのも、ここでした。

② 次に「その数字は何を表している?」を見る

朝起きて体重計に乗るでしょ??

昨日より1kg増えている…….。

すると

「やばい、太ったッ!!!」

「今日はご飯を減らそう….」

「有酸素入れた方がいいかも…_?」

となりやすい(笑)

でも、朝起きて体重が1kg増えていても
それが全部脂肪という話ではないんですよね。

一晩で脂肪1kgは、そもそも作れない

ここ、水分かもしれませんね、で終わらせると弱いので
もう一段だけ踏み込みますね?

体脂肪1kgは、ざっくり7,000〜7,700kcal程度に相当するとよく言われます。

つまり、一晩で脂肪を1kg増やそうと思ったら
その日にプラス7,000kcalくらいの余剰が必要になる計算です。

昨日の夕食、そこまで食べましたか?という話です(笑)

だから「昨日より1kg増えた」は、水分かもしれない
ではなく
脂肪だとは考えにくいッ!!
と言っていいところなんですよね。

この換算はあくまで概算で、長期の減量予測にそのまま当てはめると合わなくなることも指摘されています。ここでは短期の判断にだけ使っています。

体重計は、脂肪だけを選んで量ってくれる機械ではありません。

そこには

  • 体の水分
  • 前日に食べた食事
  • 飲んだ水分
  • 胃腸の中身
  • 便通の状態
  • 炭水化物に伴う水分変化

みたいなものが全部入っています。

実際、生活を制限せずに過ごしてもらって2週間の体重変化の中身を調べた研究でも、日々の増減は脂肪だけの話ではありませんでした(Bhutani 2017)。

だから

1kg増えた → 1kg脂肪が増えた → 今日の食事を減らそう

と一気につなげない。

まず、その1kgの中身は何なんだろう? と考える。

これだけでも、増えた朝に慌てて食事を削ることはかなり減ると思います。



数字は、出てきただけで強そうに見える

これは体重だけではありません。

「脂肪燃焼20%アップ」

「体重が0.5kg減った」

「睡眠の質が改善した」

数字が出てくると、なんとなく強そうに見えますよね?(笑)

でも、その数字が本当に自分の知りたい結果を表しているのか。

体重が減ったと言っても、その中身は何か。

脂肪燃焼が上がったと言っても、実際の差はどれくらいか。

睡眠の質が上がったと言っても、何をもって質が上がったと言っているのか。

数字があるだけで信じるのではなく
その数字が指しているものまで見る。

ここが②です。

③ 最後に「これ、判断できるだけの材料が揃ってる?」を見る

ここが、僕が一番好きな作業なんですね(笑)

ただ、先に大事なことを書いておきます。

この③、読者のみなさんに同じことをやってほしいとは思っていません。

文献を何本も読む必要もないし
生理学を一から勉強する必要もない。

みなさんにやってほしいのは
「まだ判断できないな」と気づいて
そこで一回止まることだけです。

調べる方は、僕がやります!任せてください!好きなんで

判断を保留していい5つのサイン

投稿を見たときに、次のどれかが書かれていなかったら
その時点では判断を保留していいと思います。

  1. 誰にやった話なのか(年齢・性別・体型・人数)
  2. どの条件でやったのか(期間・量・食事や運動も一緒に変えていないか)
  3. 実際の差はどれくらいだったのか(アップではなく数字で)
  4. 他の研究でも似た結果が出ているのか
  5. 自分の生活に置き換えると、どれくらいの量になるのか

SNSは短いです。

だから、この5つみたいな途中が削られて

「脂肪燃焼!!」

「痩せる!!」

「おすすめ!!」

まで短くなる。

その方が読みやすいし、伸びますしね(笑)


全部が嘘とは限りません。

ただ僕は、元の情報から、その言い切りまでに何段飛ばした?
とは思います。

たとえば、緑茶

こんな投稿があったとします。

緑茶で脂肪燃焼アップ! 食事中の水を緑茶に変えるだけ!

水を緑茶に変えるだけならやってみようかな、と思いますよね??

その感覚は分かります。

でも僕は、ここで一回止まります。

それ、ほんまか? と。

で、さっきの5つを見にいきます。仮に元の研究をたどってみたら

  • 被験者は100kg超えの人が10人だけ
  • 期間は2週間
  • しかも食事も一緒に整えていた
  • 差は平均0.3kg

みたいな条件だったとします。

そうすると

「それ、別に食事を整えたからでは??」

「平均体重の人でも同じこと言えるの?」

「1000人いたらどうなるのよ?」

「その効果を得るのに、市販の緑茶を何本飲む話??」

が出てきます(笑)

さらに、今まで読んだ文献や生理学・栄養学の知識と照らして
別の理由でも説明できないかを考えて、費用や手間も考える。

そのうえで、自分ならやるかを決めます。

もし、その効果を得るには毎日緑茶を10本飲まないといけない
という結論にたどり着いたら。

僕ならその前に、ゆで卵につけているマヨネーズを5g減らしますかね(笑)

別に緑茶を否定したいわけではありません。

効果があるかもしれない、と
今の自分が優先してやる価値があるか。

これは、別の話だからです。

この、どこまで言えるかを主張ごとに点数化する形で
サプリや食品を一つずつ検証した記事も書いています。

③の中身が気になる人は、そっちを覗いてもらえたらと思います。

昔の僕は、痩せようと思ったら感覚で食事を減らしていました。

昔の僕は、痩せようと思ったら 感覚で食事を減らしていました。

ご飯を減らす。
鶏胸肉を食べる。
脂っこいものを避ける。

いかにもダイエットっぽいですよね。

でも、あなた 1日何kcal食べれるの?
タンパク質は何gとっていいの?
と聞かれたら分かりませんでした。

そこから、基礎代謝や1日の消費量、PFCなどを勉強して
自分の食事を数字で見るようになりました。

すると

  • 白米は思っていたより食べられる
  • タンパク質は思っていたより足りていない
  • 脂質は調理油や調味料から意外と入る
  • 大福を食べても、1日全体で組み替えればいい

と、面白いくらい見えるものが変わってきました(笑)

今日、覚えて帰ってほしいのはこの3つだけ


新しいダイエット情報を見たら。

① 自分は今どうなっている??

  • 何を何g食べてる?
  • どれくらい活動している?

② その数字は何を表している?

  • 体重1kg増 = 脂肪1kg増?(一晩では、まず違います)
  • 脂肪燃焼アップ = 実際どれくらいの差?

③ 判断できるだけの材料が揃っている?

  • 誰に・どの条件で・どれくらいの差、が書いてある?
  • 自分の生活に置き換えると、現実的な量?
  • 書いていないなら、今は保留でいい


そのうえで

今の自分に必要なら使う。

優先度が低ければ、今は使わない。

分からなければ、保留する。

それで十分だと思います。

次に読むなら

ここまで読んで、順番は分かった!
じゃあ自分は何から整えればいい?と思った人へ。

全部読む必要はありません。
今の状態に近い方だけどうぞ。

A|自分は何をどれくらい食べればいい? が分からない人

  • 1日の摂取カロリーを決めていない
  • PFCを何gにすればいいか分からない
  • タンパク質は意識しているけど、必要量は分からない
  • 糖質や脂質をなんとなく減らしている

こんな状態なら、まずこっちです。

総カロリー → タンパク質 → 脂質 → 炭水化物

の順で、食事を組む順番をつかんでください👇️


B|食事は決めている。でも止まった後が分からない人

  • カロリーや食事は一応 決めている
  • 体重も記録している
  • でも体重が止まると不安になる
  • ご飯を減らすべきか、有酸素を増やすべきか迷う

体重が止まったときは、もっと減らす、から始めるのではなく
何が止めているのかを先に分けます。

停滞したときの確認順は、この記事にまとめています👇️

停滞の確認順だけ知りたい人は、上の記事だけで十分です。



C|体重が増えた朝、つい食事を減らしてしまう人

・朝の体重が増えていると、その日の気分が決まる
・増えた日は、夜ごはんを抜いたり有酸素を足したりしがち
・食べすぎた翌日や飲み会のあと、どう戻せばいいか分からない

この記事の②で、「一晩で脂肪1kgは作れない」という話をしました。

じゃあ実際に増えた朝はどうするのか。
場面ごとに「今日は変えない」のか「1つだけ直す」のかを
自分で決められるようにまとめています(980円)👇



AもBもCも当てはまる人へ

最初の設定から停滞修正まで、全部一本でつなげたい
という人向けに
総合設計書も作っています。

今の食事の確認 → 開始カロリー → PFC → 実際の食事へ落とす → 体重の見方 → 最初の14日 → 崩れた日の戻し方 → 停滞時に何を直すか。

ここまでを一つにつないだものです。

知識を増やすためというより、自分の場合はどうする?
を手元で決められる状態にするための記事です👇️

無料記事だけで整理できた人は、無理に読む必要はありません。

最後に

僕がこの記事で一番伝えたかったのは

新しい情報を見るたびに、やることを増やさなくていい

ということです。

僕自身、昔より知識は増えました。

でも一番変わったのは、知っていることが増えたことより
今はそれをやらなくていいと判断できることが増えたことかもしれません。

面倒な調査は僕がやるので
スイカの一番おいしい真ん中だけ食べてほしいです(笑)

この考え方が合いそうなら、フォローしておいてください。

記事が役に立ったら、スキを押してもらえると
次に何を深掘りするかの参考になります。

参考にした研究

読みやすさ優先で本文には細かく入れていませんが、この記事の土台はこのあたりです。

体重は摂取と消費のバランスで動く、という土台(①の前提)

Hall KD, Heymsfield SB, Kemnitz JW, et al. Energy balance and its components: implications for body weight regulation. Am J Clin Nutr. 2012;95(4):989-994.

日々の体重は、普通に生活していても短期間で上下する(②の体重変動の話)

Bhutani S, et al. Composition of two-week change in body weight under unrestricted free-living conditions. Physiol Rep. 2017.

2週間の体重変化の中身を分解した研究です。日々の増減が脂肪だけの話ではないことを見るために使いました。

脂肪1kg ≒ 7,000〜7,700kcal の扱いについて(②の計算の話)

Hall KD. What is the required energy deficit per unit weight loss? Int J Obes (Lond). 2008;32(3):573-576.

この換算は概算であり、長期の減量予測にそのまま当てはめると合わなくなることが指摘されています。この記事では、一晩で脂肪1kgは作れない、という短期の判断にだけ使っています。

タンパク質はタイミングより、まず総量(①のプロテインの話)

Wirth J, et al. The role of protein intake and its timing on body composition and muscle function in healthy adults. J Nutr. 2020.

糖質制限vs脂質制限は、どちらかが一方的に勝つ話ではない(①の糖質・脂質の話)

Gardner CD, Trepanowski JF, Del Gobbo LC, et al. Effect of Low-Fat vs Low-Carbohydrate Diet on 12-Month Weight Loss in Overweight Adults. JAMA. 2018;319(7):667-679.